通信制高校への進学や転入を考え始めたとき、「スクーリング(面接授業)」という言葉を聞いて、不安になっていませんか?
「せっかく通信制を選んだのに、結局また学校に通わないといけないの?」 「集団生活が苦手なのに、うちの子は大丈夫かしら…」
不登校を経験したお子さんにとって、「登校」という言葉自体が、大きなプレッシャーになってしまうのではないかと心配になりますよね。
ゆうきわかります!
我が家の息子も不登校から通信制高校に進学しましたが、まさに「スクーリングに行きたくない派」でした。
理由は、集団行動が本当に苦手だったからです。
でも、安心してください。 通信制高校のスクーリングは、全日制の「授業」とは全く違います。
この記事では、まず「なぜ通信制高校ではスクーリングが法律で必須なのか」という理由を簡潔にお伝えし、それ以上に大切な「お子さんの心理的な負担を減らす方法」や「登校日数を最小限(年間数日)に抑える学校の選び方」まで、息子の体験談を交えて詳しく解説します。
なぜ通信制高校でスクーリングが必要なのか


スクーリングが法律で義務付けられている理由
スクーリングは、通信制高校の卒業に必要な「面接指導」として法律で義務付けられています。
学校教育法で、通信制高校は自宅学習だけでなく、対面での指導を受けることが求められています。
学校教育法に基づき、高等学校卒業資格を取得するためには、必ず対面での授業である「スクーリング」に参加する必要があります。これは、公立・私立、地域限定・全国展開を問わず、すべての通信制高校に共通するルールです。参考文献:高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 総則編、高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン
これは、学習内容の理解度を確認し、学びの質を確保するためです。
具体例とポイント
- 学習の理解度確認:レポート提出だけでは理解度を測りにくいため、スクーリングで直接確認します。
- 先生との対面指導:質問や相談ができる場として、学習のつまずきを解消する機会になります。
- 社会性の育成:少人数での交流を通じて、コミュニケーション力を養う目的もあります。
- 法律で必須:完全オンライン卒業は不可。オンライン代替は最大80%まで認められています。
親御さんにとっては「行かないと卒業できない」という点が不安かもしれませんが、登校日数は最小限にできます。次の見出しで詳しく説明します。
最低日数はどれくらい?
通信制高校のスクーリングは、年間数日〜10日程度が一般的です。
学校教育法で「面接指導」が義務付けられていますが、日数は学校によって異なります。
公立は20日前後が標準ですが、私立はオンライン代替を活用し、登校日数を減らすことができるからです。
具体例とポイント
| 公立通信制高校 | 年間15〜20日程度の登校が必要 |
| 私立通信制高校 | 年間5〜7日程度に抑えられる学校もあり、オンライン授業で補完可能 |
| 集中スクーリング型 | 年1回の宿泊型でまとめて実施する学校もあります |
| オンライン代替の活用 | 文科省のガイドラインで最大80%までオンライン授業で代替可能 |
「毎週通う必要があるのでは?」と不安になるかもしれませんが、学校の選び方次第で登校日数を最小限にできます。



息子や娘が通っている通信制高校は、年1回の宿泊型スクーリングでした。
学校によって違いますが、3泊から5泊程度が多いようです。


スクーリングに「行きたくない」理由と親ができるサポート


子どもがスクーリングを嫌がる心理的背景とは
スクーリングを嫌がる理由は、人間関係への不安や体調面の問題が大きいです。
不登校経験のある子どもは、対面での交流に強い抵抗感を持っていることが多く、それ以外にも体調やメンタルの不安、遠方への移動による負担も、心理的なハードルになることも。
- 人間関係の不安
「友達ができるかな」「先生にどう話せばいい?」という緊張感が強い。過去の学校生活でつらい経験がある場合、対面授業に恐怖を感じることもあります。 - 体調・メンタル面の不安
長時間の移動や宿泊型スクーリングが負担になるケース。特に、体調が不安定な子どもにとっては大きなストレスです。 - 距離・交通費の負担
遠方のスクーリング会場までの移動がストレスになるだけでなく、費用面の心配も親御さんにとって大きな悩みです。
親御さんは「なぜ嫌がるのか」を理解し、安心できる環境を整えることが大切です。
子どもの気持ちを否定せず、「どうすれば負担を減らせるか」を一緒に考えることが第一歩です。
我が家の子どもたちの体験談
我が家の子どもたちは別の通信制高校に通っていましたが、それぞれ宿泊型のスクーリングに参加しました。
その時の様子や感想を聞いてみました。



体育、体験学習、ご飯や夜の時間は、みんなと一緒にいる時間が多かったけど、全部が誰かと関わるわけじゃなかったよ。
授業は机に座って先生の話を聞いたり、テストを受けるから、人と関わることはないかな。
一人でいる人もいたけど、だからと言って周りの人は特に干渉しないし、無理して関わる必要はないと思う。
スクーリングはとにかくハードスケジュールで、自由時間が少ない!忙しかったから、そこまで周りを気にすることもなかったよ。



スクーリングへ行くのに、集合場所がとある駅の新幹線ホームだったんだけど、そこまでは自力で行く必要があったよ。
自宅から近い駅から集合場所まで新幹線で行かないといけなかったけど、初めての新幹線で、しかも一緒に行く友だちが急遽欠席になっちゃって、一人だったから不安だった~。
でも周りの子たちは良い子ばっかりで、みんな優しく声をかけてくれたし、楽しかった!
宿泊型のスクーリングは、朝から夕飯のあとまでみっちり授業が入っていて、我が家の子どもたちは口をそろえて「時間がなかった、忙しかった、」と言っていました。
息子のスクーリング
- 行き帰りは先生の引率があり、キャンパスのひと学年全員で集団移動だったので、移動面では安心だった
- キャンパス毎にスクーリングが行われていたので、友だちも多く、安心感があった
- 交通費は1回約4万円だった
- 交通手段、宿泊先は学校で手配
- 食事のアレルギー、不安な点などは事前にヒアリングがあった
娘のスクーリング
- 全国から集まるスクーリングで、各キャンパスから数名ずつ参加のため、初めての人と関わることになった
- キャンパスの先生がいないので、初対面の先生ばかりだった
- 近くのキャンパスと合同で移動のため、集合場所まで自分たちで移動する必要があった
- 交通費は1回約8万円だった
- 集合場所からの交通手段、宿泊先は学校で手配
- 食事のアレルギー、不安な点などは事前にヒアリングがあった



個別相談に行った別の通信制高校では、新幹線で30分くらいの場所でスクーリングが開催されるとのことで、宿泊か通うかは家庭に委ねられていました。
宿泊なら自分たちでビジネスホテルなどを手配、通うなら数日間新幹線で、といった感じでした。
学校によってスクーリングの方法に違いがあり、親の私も正直戸惑いました。
そのため、スクーリングに不安がある場合には、パンフレットや個別相談で内容や交通手段などをしっかりと確認しておくと安心です。
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親ができるサポート
色々と不安を感じるスクーリングですが、親が何もできない訳ではありません。親のサポートで、子どものスクーリングに対する不安は大きく減らせます。
事前の準備や送迎、または学校との連携を密にすることで、心理的な負担を軽くすることができるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
- 事前に日程や内容を確認
子どもに「何をするのか」を具体的に伝えることで、安心感を持たせることができます。
スクーリングの流れや持ち物を一緒に確認することで、不安を減らせます。 - 親の同行や送迎
初回は集合場所まで一緒に行くことで不安を減らせます。
移動中にリラックスできるよう、好きな音楽やおやつを準備するのも効果的です。 - 学校への相談
先生には事前に不安なことを相談して、個別の対応をお願いしてみます。また、学校側で配慮してもらえるサポートを確認してみるのも有効です。
親御さんが寄り添って「一緒に乗り越えよう」という姿勢を持つことで、スクーリングは「怖いもの」から「乗り越えられるもの」に変わり、子どもの安心感にもつながります。
スクーリングを減らす方法


オンラインスクーリング対応校を選ぶ
オンライン対応校を選べば、登校日数を最小限にできます。
文部科学省のガイドラインで、スクーリングの最大80%までオンライン代替が認められています。
完全オンライン卒業は制度上不可ですが、登校は年数回で済む学校もあります。
- オンライン授業の活用:Zoomや動画教材で自宅学習が可能。先生とのやり取りもオンラインで完結できるため、対面が苦手なお子さんに安心です。
- 登校日数の目安:公立は年間15〜20日程度ですが、私立なら5〜7日程度に抑えられる学校もあります。
- 集中スクーリング型:年1回の宿泊型でまとめて実施する学校もあり、短期間で終えたい方に向いています。
- 心理的負担の軽減:「毎週通う必要があるのでは?」という不安は不要。オンライン対応校なら、ほとんど自宅で学習できます。
通信制高校を選ぶときは、「オンライン代替率」「登校日数」「サポート体制」を必ず確認しておきましょう。
提携校やサポート校を活用
近場の提携校やサポート校を利用すれば、移動負担を減らせます。
通信制高校は全国に学習センターや提携校を持つ場合があり、本校まで行かなくてもスクーリングを受けられるケースがあります。
- 提携校でのスクーリング:地元の学習センターで面接授業を受けられるため、長距離移動や宿泊が不要。
- 宿泊型スクーリングを避ける:日帰り型を選べば、体調面の負担を減らせます。
- サポート校の利用:学習支援やメンタルケアを受けられるため、スクーリングに行く前の準備も安心。
- 費用面の確認:サポート校は追加費用がかかる場合があるので、事前に料金体系を確認しましょう。
親御さんは「距離」「サポート内容」「費用」を比較し、子どもにとって負担が少ない方法を選ぶことが大切です。
よくある質問(FAQ)
- スクーリングは絶対に行かないと卒業できない?
-
はい、スクーリングは法律で義務付けられています。
学校教育法で「面接指導」が必須とされており、完全にゼロにはできません。ただし、文科省のガイドラインで最大80%までオンライン代替が認められているため、登校日数を減らすことは可能です。
- オンラインだけで卒業できる学校はある?
-
完全オンライン卒業は不可ですが、登校日数を最小限にできる学校はあります。
法律で面接指導が義務付けられているため、最低限の登校は必要です。ただし、オンライン授業や動画教材を活用することで、ほとんど自宅で学習できます。
- スクーリングで友達はできる?
-
はい、スクーリングは交流しやすい環境で、自然な形で交流できる場が用意されています。
- スクーリングは数日間のため、負担が少ない
- グループワークやレクリエーションで交流のきっかけがある
- オンラインイベントやSNSでつながれる学校も多い 「友達ができるかな?」という不安はありますが、通信制高校は強制的な人間関係がないため、安心して参加できます。
まとめ:通信制高校のスクーリングは工夫次第で負担を減らせる


通信制高校のスクーリングは法律で義務付けられていますが、登校日数は学校選びやオンライン対応によって大きく減らせます。
不安の原因は「人間関係」「体調」「距離」などさまざまですが、事前準備・親のサポート・学校との相談で子どもの心理的な負担を軽くすることはできます。
さらに、オンラインスクーリング対応校を選べば、ほとんど自宅で学習しながら卒業を目指せます。
- 完全オンライン卒業は不可だが、登校は年数回で済む学校もある
- 提携校やサポート校を活用すれば、移動負担を減らせる
- 不安を軽減する工夫(準備・同行・相談)が成功のカギ
「どの学校なら負担が少ないの?」と悩んでいる方は、まずは複数校の資料を取り寄せて比較することから始めてみましょう。
膨大な情報の中から、お子さんに合う学校を効率よく見つけるには、「お住まいの地域で」「希望する条件(例:通学or在宅)」で絞り込み、いくつかの学校のパンフレットを見比べてみるのが一番の近道です。
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