通信制高校に興味を持ったとき、多くの方が「スクーリング」という言葉に、疑問や不安を感じるのではないでしょうか。
「スクーリングって何日行くの?」「どんなことをするの?」「知らない人ばかりで大丈夫かな…」
全日制高校に通っていると、耳にすることがない「スクーリング」。
通信制高校ではスクーリングが必須科目となっていて、参加しないと単位が取得できないため、避けて通ることはできないんです。
この記事では、実際に不登校を経験した息子が第一学院高等学校に通った経験をもとに、スクーリングの実情などを解説したいと思います。
これから通信制高校を検討するご家庭が、スクーリングに対する不安を少しでも和らげられるよう、息子のリアルな体験談をお伝えします。
ゆうきスクーリングは学校ごとに特徴が違います。
第一学院高等学校だけでなく、他の通信制高校とも比較してみると、違いや良いところ、確認しておきたいところを見分けられます。
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そもそもスクーリングの目的とは?


通信制高校におけるスクーリングとは、生徒が直接学校へ行き、先生から対面で授業を受けることを指します。
これは文部科学省で定めれらているため、対面での面接指導(スクーリング)が必ず必要になります。
学校教育法に基づき、高等学校卒業資格を取得するためには、必ず対面での授業である「スクーリング」に参加する必要があります。これは、公立・私立、地域限定・全国展開を問わず、すべての通信制高校に共通するルールです。
<参考文献:高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 総則編、高等学校通信教育の質の確保・向上のためのガイドライン>



このスクーリングでは教員免許を持った教員が行う必要があるため、通信制高校では本校と言われるメイン校舎などへ出向き、授業を受ける必要があるんです。
高校卒業に必要な74単位のうち、最低でも30単位以上を対面授業で履修することが義務付けられています。
全国区の通信制高校では、キャンパスと本校の距離が離れているとその分交通費がかかりますが、地域が限定された学校へ通えば、スクーリングは近場で済むことになります。
スクーリングの目的は単位取得がメインですが、単純にそれだけではありません。
- レポート学習の補足: 自宅学習で分からなかった部分を直接先生に質問できます。
 - 実技科目の学習: 体育や家庭科、理科の実験など、レポートでは学びにくい科目を実践的に学びます。
 - 友人や先生との交流: クラスメイトや先生と交流することで、学校生活に慣れるきっかけとなります。
 
第一学院高等学校のスクーリング詳細


第一学院高等学校のスクーリングは、「高萩本校もしくは養父本校」のどちらかで参加することになります。
大まかに関東・関西で分かれているようです。(詳細は、近くのキャンパスに問い合わせてみてくださいね。)



息子の場合、高萩本校でスクーリングに参加しました。
距離があったので、朝出発して、着いたのは夕方近くだったようです。
年間のスクーリング日数の目安
第一学院高等学校のスクーリングは、履修する単位数によって異なっています。
- スクーリングの日数はどれくらいですか?
 - 
ご自身が必要な修得単位数によって異なります。詳細はお問い合わせください。
 



息子が在学していた時は、3年間「3泊4日」で参加していましたが、息子の下の学年からは「4泊5日」に変更されていました。
通学するキャンパスや生徒の単位数によって、違いがあるかもしれません。日数が知りたいときは最寄りのキャンパスに問い合わせてみてください。
交通手段
スクーリング会場である本校へ行く交通手段は、キャンパスによってバラバラです。
これは本校までの距離、公共交通機関の有り無しなどで違いがあり、貸し切りバスを使う、現地集合など、違いがあるとのこと。



息子のときは新幹線の改札口で集合し、全員で新幹線とバスを使い、本校まで行きました。
授業内容
息子の参加したスクーリングでは、朝から晩まで時間割があり、授業が行われていました。
教室で座学を受ける時間はもちろんですが、体育や体験学習などがあったとのこと。
体育は体力測定、球技など。体験学習はその時々で変わるそうですが、簡単なモノづくりをしたそうです。



朝から晩まで授業があるから結構ハードスケジュールだったけど、友達と一緒だったから、まあまあ楽しかったかな?
授業の内容は難しいものではないから心配する必要はない、と息子が言っていました。
ただ、夕食後も授業があるそうなので、お風呂は混みあったそうです。
スクーリングに行くときの準備と流れ


事前の説明会
スクーリングの日程が決まると、事前に保護者向けの説明会が開催されます。



これはオンラインで開催されたので、家にいながら参加できて助かりました。
この説明会では、スケジュールの説明や行き帰りの交通手段、持ち物などを詳しく説明してくれるので、基本的には参加したほうが安心できます。
必要な持ち物(教材・宿泊用品など)
持ち物は学校からリストを貰えるので、それに従って準備すれば問題ありません。
・生徒証&保険証(マイナンバーカード)・常備薬・筆記用具・iPad・スクーリングのしおり・着替え(衣類、下着、パジャマなど)・運動用の服・洗面用具・入浴用具・雨具・体育館用シューズ・タオル・お小遣い・マスク・ハンカチ・ティッシュ など
息子のときはリストに書いてなかったのですが、延長コードは持っていくと便利ということで、持っていきました。
宿泊施設によって、コンセントの差し口が遠い、数が少ないといったことがあるからだそうです。
スーツケース+リュックで行きましたが、女の子は更にボストンバッグをスーツケースに重ねて持っていました。
メイク道具やヘアアイロンなど、持ち物が多いのかもしれませんね。
初めて参加する時の親の心構え
初めてスクーリングに参加するときは、親も不安になってしまいますよね。私もそうでした。
不登校だったり、何らかの理由で学校に通えていなかった子どもに対し、何かあるたびに親が過剰に心配しがちですが、子どもにとっては良い機会になると感じました。
自分で考えて行動する、友達と協力する、親を頼らないといった、普段では経験できないことができるスクーリングという場は、貴重な時間であると思います。
心配になる気持ちはもちろんありますが、子どもを信じて笑顔で見送るのが一番ではないかなと、親である私も身をもって体験することができました。



息子の場合、中学校で宿泊を伴う行事に参加してこなかったので、スクーリングが初の長期宿泊の場となりました。
1年生の時は、重い荷物を運ぶのが大変で新幹線の駅まで車で送迎したのですが、2年生からは「自分で行く」と言い、重いスーツケースをゴロゴロ引きながら、最寄り駅まで歩いていきました。
1年生の頃は、何かと親を頼ることも多く私もそれを受け入れてしまっていましたが、2年生になる頃には自分で行動できるようになっていたんです。
逆に親の私のほうが子離れできていなかったようで、毎回スクーリングから帰ってくる日まで落ち着かなかったです。
スクーリングに関する口コミや評判


良い口コミ(友達ができた/楽しかった)
インターネット上の第一学院高等学校のスクーリングの口コミでは、以下のような声が多く見られました。
気が合う人と一緒のスクーリングになって楽しかったという口コミが多かったです。
3~4日間も一緒に過ごすので、気が合う人がいれば楽しめるようです。
悪い口コミ(スクーリングに行きたくない)
一方で、以下のような意見も見られます。
スクーリングは遠方になることも多く、普段関わることがない人と過ごすことになるので、それがストレスになる人も多いようです。
そもそも不登校だったり、学校に毎日通うことが難しい生徒が多いので、泊りで参加するスクーリングは精神的な負担になってしまうのかもしれません。
息子の体験と口コミを照らし合わせて感じたこと
良い口コミは息子の体験と似ていて、一緒に参加した人と仲良くなれるかは、大きな要因になるようです。
一方で悪い口コミにあるように、宿泊型のスクーリングは、人によってハードルが高いかもしれません。
どうしてもスクーリングに行きたくないという場合は、第一学院高等学校ではなく、地域限定で地元だけで運営している通信制高校を探してみるといいですね。


第一学院高等学校のスクーリングは不登校の子でも大丈夫?


結論から言うと、第一学院高等学校のスクーリングは、不登校の子でも大丈夫です。
息子も初めてのスクーリングでは、行くのをためらっていましたが、先生方のサポート、一緒に参加した人たちと仲良くなったことで、楽しく過ごすことができました。



スクーリングは、不登校だった子どもたちが「学校に通える」という成功体験を積むための、大切なステップになると思います。
スクーリングは、通信制高校選びの重要なポイントの一つです。
第一学院高等学校のスクーリングは、不登校のお子さんにとって安心できる環境が整っていますが、お子さんの性格や希望に合うかどうかは、実際に確かめてみるのが一番です。
まずは、複数の学校の資料を請求して、スクーリングの形式やキャンパスの雰囲気、サポート体制をじっくりと比較検討してみてください。お子さんにとって最適な学びの場がきっと見つかりますよ。
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