「フリースクールって、通っても意味あるの?」
不登校の子どもを持つ方は、きっとこんな疑問を感じたことがあるのではないでしょうか。
不登校で学校へ行けない子どものために用意された場所、フリースクール。
でも実際に通ったところで、どんな効果があるの?意味ないんじゃない?と思われている方も多いと思います。私もそうでした。

私は今、フルタイムで働きながら2人の不登校を経験した子どもを育てています。スクールカウンセリングでフリースクールを紹介され、検討しましたが、結局のところ我が家は利用しない選択をしました。
フリースクールって最近は良く聞くワードですが、実際にどんな場所なのか、得られる効果は何なのか、理解されている方はまだまだ少ないのかな?と感じます。
この記事では、我が家の体験談を交えながら、私がフリースクールについて調べてきたこと、そして実際に利用した方の口コミなどをご紹介していくので、フリースクールについて気になっている方の参考になれば嬉しいです。
お子さんが望む選択ができるよう、一緒に頑張りましょう!
フリースクールが意味ないと言われる理由とは?


不登校の子どもを持つ親が「フリースクールは意味がないのでは?」と感じてしまうのには、いくつかの理由があります。
特に多いのは、以下の3つの不安です。
1. 「学校復帰」がゴールではないから
フリースクールの目的は、必ずしも「学校への復帰」だけではありません。
子どもの心の回復を最優先に考え、将来的な社会的自立を目指す場所も多くあります。
しかし、真面目で責任感が強い親御さんほど、「せっかく通わせるのだから、学校に戻れるようになってほしい」と、つい学校復帰をゴールにしてしまいがちです。
でも、子どもの心の回復は、そんな簡単なことではありません。



子どもがフリースクールに通い始めても、すぐに学校に戻れないと、親としては「効果がないのでは」と感じてしまうかもしれません。
2. 「出席扱い」にならないことがあるから
フリースクールに通っていても、在籍している学校との連携が不十分だったり、学校長の判断が下りなかったりすると、出席扱いにならない場合があります。
特に公立の小中学校の場合、学校との連携が重要になります。
この制度は文部科学省の通知に基づいていますが、その運用は各学校や地域によって異なります。
そのため、「出席日数を稼げると思って通わせたのに…」と、後悔や失望を感じてしまう親御さんもいるのが現状です。


3. 「経済的な負担」が大きいから
フリースクールの運営は民間の団体やNPOが行っているため、通うための費用はすべて自己負担となります。
金額は様々ですが、民間団体の場合には月額数万円以上かかる場合もあり、「これだけお金をかけても、もし効果がなかったらどうしよう…」という金銭的な不安が、「意味がない」という気持ちにつながってしまうことも少なくありません。
フリースクールに通わせて、必ず学校へ行けるという保証はないため、悩む気持ちは当然です。



フリースクールは自己負担だから、通いたくても通えない家庭もあると思う・・・不登校児への支援制度も検討してほしいです!
「フリースクールに行けない」子どももたくさんいる


フリースクールが不登校の子どもの支援場所になると言われても、実際には子どもが行けない場合がたくさんあります。
そもそも学校に行くことができない状況でフリースクールへ通わせることは、かなりハードルが高いことです。
もしフリースクールを考えている場合には、子どもの回復状況や行きたいという本人の意思を確認してからが安心ですね。



我が家の場合も、保健室登校ですら大変で、外へ出ることができない状況のなか、フリースクールに通うことはハードルが高かったです。
「フリースクールに通ってよかった!」親の声


フリースクールに対する不安やネガティブな情報がある一方で、実際にフリースクールに通い、適応できているお子さんもたくさんいます。
子どもにあったフリースクールが見つかれば、学校以外の居場所ができて、親としては安心できますね。



我が家は田舎に住んでいるので、フリースクール自体が多くありません。不登校の支援体制が整って、フリースクールを選べるようになるといいなと思います!
現時点で分かるフリースクールの数は、全国に約500カ所程度とされています。(参照:学びリンク株式会社/フリースクール白書2022)
今はもっと数が増えていると思いますし、様々な団体があるので、気になる場合は見学に行ってみるといいですね。
意味ないことはない!フリースクールが持つ本当の価値を知る


「フリースクールは、学校への復帰を支援する場所」 そう思っている方も多いかもしれませんが、実はそれだけではありません。
文部科学省の通知でも、フリースクールは「学校復帰だけではなく、社会的自立も目的」としています。
フリースクールが持つ本当の価値、それは「子どもの心の回復を最優先にした居場所」なんです。



我が家ではフリースクールという選択肢を通りませんでしたが、もしあの時、フリースクールに行けていたとしたら、息子や娘は「居場所」という安心感を得て、もっと早く心の回復ができていたかも…と思う事もあります。
1. 「心の回復」を最優先にできる
学校という場所に疲れてしまった子どもたちにとって、フリースクールは、安心できるもう一つの居場所になります。
- 「行きたくない」という気持ちを尊重できる
学校のような時間割やカリキュラムの縛りがなく、子どものペースで活動できるので、心の回復を最優先にできます。 - 「自分だけじゃない」という安心感
同じ境遇の仲間と出会い、共感し支え合う中で、自己肯定感を高めることができます。
2. 「後悔」を「経験」に変える多様性
「フリースクールは勉強しないから意味ない」という声を聞くこともあります。
確かに学習支援が中心ではないところもありますが、フリースクールの学びは、学校の教科書だけではありません。
- 好きなこと、得意なことを見つける
スポーツ、アート、プログラミング、自然体験など、様々な活動を通して、自分の興味や関心を発見できます。 - 社会的自立に向けた力を育む
地域との交流やボランティア活動など、社会との接点を持つことで、将来に役立つ力を養うことができます。
子どもにとって、フリースクールで過ごした時間は、自分らしく生きるための大切な「経験」となってくれます。
フリースクールって意味ない?後悔しないための選択


「フリースクールは意味ない」と思われているかもしれませんが、決してそんなことはありません。
子どもがフリースクールを受け入れて、通えるようであれば、親としては嬉しいですね。
- まずは学校の先生に相談し、出席日数になるかを確認する
- 通えそうなフリースクールの見学や体験に行ってみる
- 費用、カリキュラム、サポート内容を確認する
- お子さんの意思を尊重する
中学生の場合、高校受験のことを考えると、出席日数や学習の遅れは気になるところですが、親の理想を子どもに押し付けてしまうと逆効果です。
子どもと相談しながら、無理しない範囲で考えてみてくださいね。
この記事の情報が、少しでもお役に立つことができたら嬉しいです。一緒に頑張りましょう!