「うちの子に合う高校って、どう選べばいいの?」
不登校の期間があると、進学の話題そのものが重たく感じられますよね。
ゆうき我が家も、二人の子どもが中学校で不登校を経験していて、色々と悩みながらも結果的に通信制高校に進学しました。
毎日通う全日制がいいのか、時間帯が選べる定時制が向いているのか、家中心の学びができる通信制が合うのか…選択肢が多いほど迷いも増えます。
結論から言うと、正解は一つではありません。
お子さんの「通学ペース」「学び方」「体調・メンタル」「将来像」に合わせて、無理なく続けられる環境を見つけることがいちばん大切です。
この記事では、不登校の期間を持つお子さんの高校選びの基本ポイントと、親がやってはいけないNG行動をわかりやすく整理しました。
さらに、タイプ別の特徴、失敗を防ぐステップ、親の声かけのコツまでまとめました。まずは全体像をつかんでから、あなたの子に合うルートを一緒に考えていきましょう。
不登校の子に合う高校を選ぶときの基本ポイント


なぜ「高校選び」が重要なのか?
高校は、学力だけでなく生活のリズム・人間関係・自己肯定感に直結します。
不登校の背景はさまざまですが、共通するのは「今のペースに合った環境」であれば、少しずつ安心して学び直せるということ。
選び方を間違えると、通学負担や周囲との比較で再びしんどくなり、せっかくの入学が苦しいスタートになることも。
逆に、合う環境が見つかると、小さな成功体験が積み重なり、学びへの前向きさが戻りやすくなります。
ポイントは次の3つです。
- 現状に合わせる:毎日登校が負担なら、通学頻度が少ない仕組みを検討
- 強みに寄せる:得意領域(IT・デザインなど)を伸ばせるコースがある学校を選ぶ
- 支援で支える:学習・メンタルのサポート体制が見える学校を選ぶ
親としては、不登校から「普通に戻す」という考えに偏りがちですが、今の子にフィットさせる視点で選ぶことが、高校選びで最短の近道になります。
不登校生に合う学校タイプ(全日制・定時制・通信制)
学校タイプの違いを知ると、子どもにあった学校を選びやすくなります。
ざっくりとした特徴は以下の通りです。
- 全日制:毎日通学。行事や部活が充実、友人関係を築きやすい。通学負担は大きめ。
- 定時制:登校時間帯が選べる(夜間・午前部など)。働きながら学ぶ生徒も。通学は必須。
- 通信制:在宅中心+必要なスクーリング。自分のペースで学びやすい。自己管理が大事。
不登校の期間がある場合、通信制や定時制の柔軟さが安心材料になりやすい一方、全日制でも支援体制が整った学校なら続けられるケースもあります。
見極めのコツ
- 通学頻度:毎日/週数回/年数回など、現実的に対応できるペースか
- 学び方:対面中心かオンライン併用か、レポート学習の比重
- 支援:カウンセラー・学習コーチ・不登校への支援・個別面談などの充実度
「どれが上か下か」といった優先順位ではなく、自分たちに合うかどうかで判断しましょう。


学校選びで重視すべき5つの視点
学校選びでの迷いを減らすための方法として、同じ物差しで比較するのがおすすめです。
もし迷っていたら、次の5つをチェックしてみてください。
- 通学頻度・場所
- 毎日通える?週1〜2で通える?スクーリングはどこ?自宅からの距離は現実的?
- 学費(総費用)
- 授業料+諸費用+スクーリング費+サポート校費(併用時)まで合計で把握
- サポート体制
- 学習(添削・質問のしやすさ)/メンタル(カウンセラー)/進路(個別面談)の有無
- 進学・就職実績
- 大学進学コース、専門学校連携、インターンや就職支援の実績
- 学校の雰囲気
- 先生の距離感、在校生の表情、質問への答え方。体験授業や見学の印象を重視
学校の公式HPやパンフレットなどの言い回しは似ていても、運用や温度感は学校で大きく違います。
まずは「パンフレットで比較」→「見学」の順で絞り込みましょう。
親がやってはいけないこと【失敗しやすいNG行動】


【NG行動1】子どもの意思を無視して親だけで決める
焦って進路を決めたくなる時ほど、子どもの声を置き去りにしないことが大切です。
親が良かれと思って選んだ学校でも、本人が「無理そう」「イメージが湧かない」と感じていれば、入学後に負担が大きくなります。
意思確認はYes/Noを迫る形ではなく、選択肢の提示と感触の確認がおすすめ。
- 「毎日通うのは負担?週1ならどう?」
- 「オンライン中心と対面中心だと、どっちがイメージしやすい?」
- 「体験授業は短時間ならいけそう?」
親の役割は「情報と選択肢を整えること」。そして、「決めるのは一緒に」です。



我が家の場合、息子は不登校で家から出たがらず、学校への見学もほとんど行くことができませんでした。
私だけで学校見学や説明会に参加し、パンフレットもできるだけ取り寄せて情報を集め、結果的には第一学院高等学校という通信制高校へ進学しました。
「でも本当は、行けるなら全日制高校へ行きたかったな」と、息子が後になってポロっと本音を言いました。
それを聞いて、その時は最善を尽くしたつもりだったけど、もっと根気よく子どもの意思を確認すればよかったかも…と後悔が残りました。
【NG行動2】「普通の高校に行かないとダメ」というプレッシャーをかける
「普通に戻る」ことを目標にすると、今の状態に合わない選択をしがちです。
毎日登校が難しいのに全日制を無理に選ぶと、通学の負担や人間関係で再びしんどくなることも。大事なのは「普通」ではなく、続けられる形。
言い換えの例
- ×「普通の高校じゃないと将来が心配」
- ○「あなたに合う形なら、続けやすいし、結果的に進路も広がるよ」
進路は一本線ではなく、後から合う形に切り替える道もあります。プレッシャーより、安心できる環境選びが先です。
【NG行動3】情報不足で1校だけに絞り込む
パンフレット1冊、説明会1回だけで「ここだ!」と決めるのはリスクがあります。
見えない条件差(スクーリング頻度、費用の細目、支援の実働、先生の距離感)は、横並び比較と見学で初めて見えてきます。
- 最低3校の資料を取り寄せて比較
- 気になる学校は個別相談→見学→体験授業の順で
- 同じ質問を各校に投げて回答の具体性をチェック



「早く決めたい気持ち」と「確かめる時間」は、両方必要です!
【NG行動4】費用だけで判断する
費用は大切ですが、「安い=続けやすい」ではありません。
通学頻度・サポートの厚み・先生の姿勢で、実際の続けやすさは大きく変わります。
逆に費用が高い学校でも、サポートが本人にハマれば結果的にコスパが良いことも。
- 総費用(入学金・授業料・諸費用・スクーリング費・サポート校費)
- 支援の中身(面談頻度、添削の質、質問のレスの速さ)
- 通学の現実性(交通費・時間・負担感)
費用だけでなく、続けられる仕組みまで見て判断しましょう。
【NG行動5】見学や説明会をスキップする
パンフやサイトの情報だけだと、雰囲気や先生の距離感は分かりません。見学・体験授業は「実際に通えるか」を確かめる最強の方法です。
- 先生や在校生の表情・言葉遣い
- 質問への答え方(具体的か、親身か)
- つまずいたときの対応フロー(初期3か月の支援)
短時間の参加でもOK!お子さんの感触を最優先に、無理なく試してみましょう。


不登校生におすすめの高校タイプと特徴


通信制高校のメリット・デメリット
メリット
- 在宅中心+必要スクーリングで、自分のペースを守りやすい
- オンライン授業やレポート学習で、登校の負担を最小限にできる
- コースが豊富(進学/資格/IT・デザイン・美容など)で、強みに寄せやすい
デメリット
- 自己管理が必要(締切や学習計画)
- 人との関わりが少なめで、孤立しやすい子には工夫が必要
- 学校・サポート校ごとに支援の厚みが大きく違う
合う子のイメージ:ペースが掴めれば続けられるタイプ/人間関係の負担を減らしたい子/得意領域を伸ばしたい子。
通信制高校はパンフレットや見学で複数校を比較し、支援やサポートの内や子どもに合っているかを確認しましょう。
定時制高校の特徴と向いている子
特徴
- 登校時間帯が選べる(夜間、午前部・午後部など)
- 働きながら通う生徒も多く、多様な背景の仲間がいる
- 通学必須で生活リズムが整いやすい
向いている子:通学の習慣は作りたいが毎朝は厳しい/人との関わりは持ちたい/自立へのステップを積みたい。
定時制は毎日の通学が必要なので、交通手段・帰宅時間・安全面を事前に確認しましょう。
先生の支援スタイルも学校ごとに違うため、見学で「距離感」をチェックしましょう。
全日制高校で不登校生が通いやすいケース
通いやすいケース
- 支援体制が整った学校(学習支援・別室登校・相談室・個別面談)
- 柔軟な配慮がある(欠席への理解、段階的な復帰ステップ)
- 小規模校や特色校で、人間関係の密度がちょうど良い
毎日登校は負担が大きい一方、行事や部活・友人関係の良い影響は大きいです。
体験入学や学校説明会で、先生の姿勢・クラスの雰囲気を確かめ、「ここならやれそう」という感触が持てるかを重視しましょう。
合わないと感じたら、定時制・通信制へ進路変更という柔軟な選択もありです。
不登校から学校選びを成功させるためのステップ


まずは情報収集(資料請求・比較)
最初の一歩は、複数校の資料をそろえて横並びで比較することです。パンフレットを並べると、費用・通学頻度・支援の厚み・コースの差が見えてきます。
- 最低3〜5校の資料を取り寄せる
- 同じ項目(総費用/スクーリング頻度/サポート体制/進路実績)で比較表を作る
- 家族で優先順位(通学負担・支援の厚み・費用など)を共有
一括請求サービスを使うと、資料の請求忘れも防げます。
資料が届いたら、気になる学校に絞って次のステップに進みましょう。


見学・体験授業で雰囲気を確認
紙面では分からない空気感は、見学や説明会で一気に分かります。
滞在時間は短くても、先生の距離感・在校生の表情・教室の雰囲気などが伝わります。
- 初期3か月の支援(登校リズム作り、レポート習慣化、相談窓口)
- 困った時の連絡フロー(誰に/どう連絡/いつ対応)
- 個別相談の具体性(お子さんの事情に合わせた提案の質)
「行ってみたらイメージが変わった」はよくあること。子どもと親の感触を重視して選びましょう。
子どもと一緒に優先順位を決める
最終的な決定は、”子どもと一緒に”決めましょう。
選ぶときは、優先順位を3つに絞ると、決めやすくなります。
- 例)通学負担が少ない/支援が厚い/ITコースがある
- 例)費用が現実的/体験授業で安心できた/先生の対応が丁寧
「どれも大事」だと決まらないので、どうしても譲れない条件を上位3つに絞るのがコツです。
いきなり見学はハードルが高いので、まずは各学校から資料請求から初めて、気になる学校を選んでみてくださいね。
まとめ|不登校の子に親ができるサポートと心構え


選択肢を広げることが安心につながる
不登校でも、全日制・定時制・通信制と道は開かれています。
正解探しよりも、比較→見学→感触の確認の3ステップで、続けられる環境を選ぶことがいちばんの安心につながります。
途中で合わないと分かったら、柔軟に切り替え直せば、結果的に遠回りしません。
親御さんの役割は、情報と選択肢を整えること。その土台があるほど、子どもは「選べる安心」を感じられます。
親御さん自身も休む時間を確保して、家庭を安心して戻れる場所にしていきましょう。
通信制高校のパンフレットは、複数の学校をまとめて請求するのが便利です。
学校によって学費やサポート体制、通学スタイルは様々で情報も多すぎるし、1校ずつ請求するのは時間もかかるし大変です。
無料の比較サイトを使うことで、住所の入力は1回だけで、一度に取り寄せができるので、ぜひ活用してみてくださいね。
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